第13弾は、形成外科専門医でありながら日本サウナ学会監事も努めるサウナドクターの塩谷隆太(@塩谷隆太(しおや) )さんにお話をお伺いしました。

北海道の病院で働く勤務医からどのようなきっかけで現在の多種多様な活動に至ったのか。塩谷さんの行動の背景にある考え、そして人生の根底に流れる価値観とは?

サウナドクター    塩谷 隆太さん

350243574_1609080106255097_41927646957487625261_n.jpg 882.77 KB
医師免許/医学博士を所持する日本形成外科学会専門医でありながら、サウナプロデュース、サウナアパレルやソーセージなどを幅広く手掛ける。予防医療のwellness(株)にも参画しつつ、日本サウナ学会監事も務める。診療科や医療の枠を超えた健康のアップデートを目論む。Honda.Lab モデレーターリーダー。


ーまず初めに、塩谷さんのお仕事の内容から教えてください。

いきなり面倒くさいことを言ってしまうんですが(笑)

その質問は色々な人に聞かれるんですけど、そもそも「仕事」という言葉の定義を共有できないと正確に答えられないと思っています。

例えば、時間と労力を一番使っていることなのか、金銭的な対価が発生していることなのかなど定義をはっきり決めて共通認識をもっておかないと、ずれが生じてしまう。

    友達の6歳の娘に軽い感じで「塩谷って仕事なにやってるのー?」と聞かれて、同じことを問い返したこともあります。 君のお母さんの肩書はお医者さんだけど、お家ではお皿を洗ったり、洗濯をしたりしてて、結構な労力と時間は使っているのに直接お金は貰ってない。じゃあ、それは仕事ではないのかと。
そうしたらなんか「そういうことをききたかったんじゃない!」って言って泣いてましたけど(笑)横で両親は苦笑い。

    でも実際に自分自身、時間と労力を使っているけど今のところ報酬は発生してないとか、そんなに労力も使っていないのに対価をいただくこともあったり。そのような色々な事が集合して日々のリソースを配分するポートフォリオが出来上がってるので、何をもって仕事というのかが分からないなと最近本当に思ってます。

    だから最近説明する時間がないとき、自分の仕事は「生きていることです」と答えてます。このめんどくさい現世に無理やり引っ張り出されたのに、そんなに人様に迷惑を掛けずに生きているだけで十分立派な仕事だと思いませんか(笑)。

353739861_1246914722606661_6513658463095117294_n.jpg 470.7 KB
(ルフィ以上、くまモン未満)

波が来たら乗る、そして思いがけない面白い場所へ辿り着く。


    今現在やってることをパッと思いつく限りで羅列すると、

・セブンリッチグループと組んでCLINIC TENなどスマートクリニックの立ち上げ/QOL事業部で新規事業構築

・クリニックで健診、栄養解析外来(裏メニュー)

・オンラインでの美容皮膚科外来

・「wellness」という予防医療会社の仕組み作り/パーソナルドクターとしてクライアント担当

・「BiodataBank」というベンチャー企業で熱中症を予防するウェアラブルデバイスの開発販売実証実験担当/メディカルラボ統括責任者

・サウナ「THE・」の運営や現場のディレクション

・日本サウナ学会監事で、総会運営、論文審査

・サウナアパレルをこっそりディレクション

・ジビエソーセージの企画開発、営業

・京都のビーガンラーメン店のお酒、グラスなどの監修

・Honda.Labのモデレーター(リーダー)

あとはナオさん(@Nao )と一緒に酒蔵に行って日本酒造りの手伝いなどもしてます。ラボイベントとかでの似非ソムリエとかも(笑)。

    今後に向けて仕込み中なのは、知り合いのワインバーで1日店長的にカウンターに立ったり、どこかでスイカカクテルのイベントやったり(その時はラボでも告知するので札束握りしめて遊びに来てね。@どば/土橋裕太さんとか@ススムとか。)

    そして一周回って原点にもどり、後輩のクリニックで月何回か手術も再開しようかと密かに準備してます。手術最高!

    と、こんな感じで羅列してみると、自分でも日々何をしているのかよく分からないし、とっ散らかってるなと思いますが、声を掛けてもらったり、人との出会いの中で面白いなと感じたことをやっているだけなんですよねえ。


(毎年恒例の酒造り@コッシー さんや@Ukyo さんとともに)

ー元々は勤務医をしていたところから今のような多様な活動をされることになったきっかけは何かありましたか。

    何事もそうなんですけど、強い思いを持って何かをしたことは基本的にないんですよ。湧き出るようなエネルギーとか覇気に乏しい人間なもので。。。

    最初の自己紹介ブログにも書いたように、自分で目的地を決めて一生懸命泳いで向かう、というより、波が来たら乗ってたどり着いたところで楽しむ、みたいな感じで生きています。その代わりいい波が来そうなエリアにいるように意識はしますが。最近読んだ本に「キャリアドリフト」という言葉がありましたが、それに近い感じですね。

    そしてこれを言うと顰蹙を買ったりもするのですが、そもそも全然苦労せずに医者になっちゃったんですよね…

    たまたまなんか成績はよかったのと、他にやりたい事もないし、サクッと入れる学費の安い国公立の医学部に入って(ファッションと麻雀に明け暮れる東京/千葉での寮生活浪人時代を経たのですが濃すぎるのでそれはまた別のお話)

    大学ではテスト直前に優秀な友達のノートみせてもらってギリギリで進級して、適当に国家試験に受かってフワッと医師免許をゲットしました。

    なので中学〜大学時代はずっと時間を持て余していて、漫画やラノベを読んだり、エヴァンゲリオンや機動戦艦ナデシコを何周も観て無駄に考察したり、寝ずにひたすら弟切草の新ルートを探したり、ときメモで好感度上げしたり、ウイイレでオリジナルキャラ育てて無双したりと、暇つぶしが大変でした。

    大学卒業後はやはり意識低い系代表なので、研修病院選びなど全くせずに、一番何も考えなくて済むコースを選び、出身大学の医局という古き良きシステムに所属しました。そうすると医者にも一応王道のレールみたいなものがあるんです。

    最初は初期研修医というひよっこポジションから始まるんですが、飲み会で仲良くなった先輩に色々指導してもらいつつ、知識も増え、手術を含めできることが増えていく。その過程は楽しかったですね。

    そして次は本格的に専門の学会に所属したのち、5、6年かかる専門医試験があって、それを目標に症例を集めたり、講習に出たり、試験や面接を受けたりして形成外科専門医をとりました。

    それが終わったら次は教授という偉い人に大学院に行けと言われて、大学病院に呼び戻され、病棟の入退院手術予定マネージメントなんかもやりながら、今までやったこともない基礎実験をする研究生活に入り、英語論文を書いて博士号もうっかり取得しました。
    実験や研究資金獲得含めて結果さえ出してれば細かく口出しされない懐の深い職場だったこともあり、大学院生時代はかなり自由にさせてもらってました。

    夜中に電話で叩き起こされて救急外来とか病棟に呼び戻されてた臨床時代を経て、30代中盤にいきなりまた自由な学生みたいな生活に返り咲いた体験は今の生活の予行演習みたいなものだったな、と振り返って思いますね。こっちの生活の方が性に合ってるな、と実感したというか。

    でも博士号とったら次は海外留学か、みたいな話になったときに、留学してまで何かを学ぶ情熱もないし、年も重ねある程度自分の趣味嗜好とか立ち位置を理解した上で、周りを見渡しても参考になりそうなキャリアの先輩もいないという現実が見えてきたんです。(仕事上では尊敬できる人たちばかりでしたが)

    そう考えたら、このまま何十年も地方の病院で臨床を続けるのはイメージが湧かないし、大学に残って偉くなれる訳もないし、開業なんて責任の重いポジションは1番向いてなさそうだし、さてどうしたものかな、と。

    そこで考えてみると、元々医療関係者以外の人と接する事が多くて、転勤先の街の良さげなワインバーに通って仲良くなった呑み友達とか、地元のバスケチームに入って、そのチームメイトと遊んだりしてたんですね。


(福岡の素敵な飲食関係者たち)

    そんなこんなで浅く広く色んな人と飲んだりして仲良くなってるうちに、ある日、気難しい鮨屋の大将にイベントに誘ってもらったんです。基本的に業界の人しか呼ばれないような、全国からすごい飲食店の人たちが集まって知床行ってサウナ入って生産者巡りするみたいな趣旨のものでした。そのときはナオさんが東京から呼ぶシェフを選定していたみたいです。

    でも当時は普通に地方で総合病院の勤務医をやっていたので、平日の昼からは絶対に動けないし、2か月先まで手術とか外来の予約が入っているからフレキシブルに休みもとれない。
   
    それで泣く泣く断念して、後に病院のデスクのPCでその人達が楽しそうなのをSNSに上げてるのを眺めてたときに、「こういう豊かで楽しいことに参加できず悲しい思いをしてまで、なんで俺は働いているんだろう。別に養う家族もいないし、生きていくお金に困ってるわけでもないのに」という、現状の自分への強い疑問が湧きました。

こういう誘いをもらったときに、フットワーク軽く参加できるような経済的、時間的、物理的な自由を持った人間でありたいな、と思ったんです。

    そんな流れでちょうど医局を辞めてからどうしようかなと思っていた頃に親友同士の挙式で行ったハワイでたまたまナオさんと出会ったんですよ。

    そこで前述のような話をしたら、「やりたいことやるって仕事辞めたやつをいっぱい見てきたけど、だいたい結局生活のためにやりたくないことをやらなきゃいけなくなって本末転倒になっている。でも塩谷は医師免許というある意味セーフティネットを持っているから、金のためにつまらないことせず、好きなことに全振りできるからいいんじゃない?」みたいなことを言われたのを覚えています。

    それで確かにまあなんとかなるかーと思って、何かをやりたかったわけでも、強い意思があったわけでもなく、ただ医者として働くのを辞めました。まさにナオさんが言うところの自分の人生を使った壮大な実験ですね。そして無事スーパーニート(40歳)の爆誕です(笑)。


(ハワイで初めてナオさんと会った時の写真    featuring @ととのえ親方)

小さな積み重ねが今の豊かなネットワークに繋がっている


ー色んな人との繋がりが行動の背景にあったのですね。その方々とはどのような出会い方をされてきたのでしょうか。

    結局突き詰めるとカルチャー。具体的にはほぼお酒と、ここ数年はサウナですかね。一緒に飲みに行ったり、サウナに入ってマニアックな話をして仲良くなる。

    仲良くなった人のまた別のコミュニティに誘われて、そこの人と仲良くなっていくという、まさに芋づる式ですね。それをコツコツ続けただけですね。今だってまさにそうです。仕事の話じゃなくて、利害関係の無いカルチャーを通じてのゆるい繋がりが大事なんじゃないかと。

(ゆるい繋がりの呑み友達たち)

ーなるほど。出会いや人付き合いにおいて意識されていることはありますか。

    結構、当たり前のことを当たり前にする事を意識してますかね。返信やリアクションを早くすることとか小さな約束を守ることとかです。

    今度サウナに一緒に行きましょうと言ったり言われたりしたのを社交辞令で終わらせず、すぐ日程調整してほんとに実現するとか。後でリンク送ります、みたいな飲みの場で軽く言ったことでもメモしてなるべく忘れずに実行するようにとか。

    あとは社会的な立場のある人と会うときには「入口」を意識してますね。例えば音楽のアーティストだとライブに行って、ライブ会場でサインしているときに「ファンです」と言ってもファンとアーティストという関係になってしまうから対等な友人関係にはなりにくい。

    誰か共通の友人に無理に紹介をお願いしたりしても、それも相手は構えてしまうので、あくまで自然な流れで、信用できる人から誘ってもらって一緒にサウナに入るなどオフのときに会って、その上でたまたま波長が合うと人対人として仲良くなれる。当たり前のことですがみんな結局同じ人間なので(笑)。

    でも、そもそも入口を間違えるとそのルートに行きづらくなるので、もし偶然会える機会があっても入口が違うなと思ったらあえて会わなかったりもしますね。


(カルチャーオタクの愉快な仲間たち)

ーそんな人との繋がりのきっかけにもなっているお酒にはまったきっかけや魅力はなんでしょうか。

    性格がオタク気質っていうのがまずは根底にありますかね。アニメでもゲームでも漫画でも、ハマったらなんか蘊蓄とか深掘りして、マニアックな仲間と話したくなるんですよ(笑)。

    そしてこれはいくら説明しても信じてもらえないことが多いのですが、根っこはまじで女子が苦手な陰キャの引き篭もりコミュ障オタクボーイ。そのクールカースト下位の陰キャがたまたま頭が良くて、運動が出来て、ファッションが好きだっただけ(笑)。

    とまあハイレベルなアメリカンジョークはさておき、お酒に関しては大学時代に体育会系だったので、ひたすらコールで一気呑みするような日々を送っていたんですが(※昔の話です。一気ダメゼッタイ!)、部活のOBの先生に会員制のシングルモルトのバーを仲間と運営してたり、ラーメン自作して振る舞ってくれるような大先輩がいて、その人が粋で趣味人でかっこいい、と思い、影響をうけたのが原点ですかね。

    そのあと酒好きの同級生とか近くの酒屋さんに通って、日本酒をまず飲み始めました。大学生なのに酒屋さん主催の蔵元の会に参加したりしてました。

    ワインはコスト上の問題から医者になってから少しづつ飲み始め、周りの仲間を巻き込んで、一緒に学びながら知見を広げていきました。なんのスクールにも通わず、ただひたすらあーだこーだいいながらストリートで飲んだくれてきただけ(笑)。

IMG_37901.jpg 325.24 KB
(直さんセレクトのとんでもないワインたち。しかもほぼマグナムボトル)

    お酒にも色んなジャンルがあって全部好きですけど、その中でもワインは知的好奇心をくすぐる要素が多いのと、仲間ができやすいんですよ。自分で買って家で飲むというより、みんなとシェアして、ああだこうだ言いながら語れる要素が多い。さらにそこそこお金を持った上で一定以上のリテラシーとか知性がないと楽しめないとこもあって、一定のフィルターがかかった仲間ができやすいのも特徴ですかね。トライアスロンとかゴルフもそうなんじゃないかな、しらんけど(笑)。

    さらにワインは世界中で作られてるから愛好する人口も多くて、海外の人とも共通言語で語り合えるのもいいところかなと思いますね。


(Avize村にて、馬田シェフ、アンセロム氏と)

ー今の活動や考えに大きな影響を与えたことはなにかありますでしょうか。

    生まれが秋田市という、程よい田舎に生まれたということが影響しているのかなと思います。生活に困りはしないけど、突き抜けた人はすごく少ない保守的な地方都市。

    もし東京に生まれてたら、人口の母数がそもそも多いし、何のジャンルでも上には上がいるし、情報もめっちゃ多い。そんな環境だったら、早々に自分の立ち位置とかコンフォートゾーンを見つけて、色んなことを諦めたり妥協して生きていたと思います。

    程よい田舎だから、ほどよく鶏口牛後でいうところの鶏の口でいられつつ、今のようにインターネットもなかったから情報も乏しく比較対象も無い。だから思春期特有の「自分は周りとは違うんだ」みたいな謎の拗らせた自意識が絶妙に潰れずにすんだのかもしれないですね。

    そして周りにすごいと思う人がいなかったからこそ、誰にも頼れないから周りの情報や常識とかを常に疑って、なるべくゼロから自分で考えるようになった

こういう思考回路の癖とか、田舎で悶々としてたコンプレックス、、自分はこんなもんじゃないはずだけど具体的にどうしたらいいのか分からないというルサンチマンのような、怒りに近い鬱屈した負のエネルギーが今でもわたしを動かす燃料なのかもしれません(遠い目)。

DSC02105.jfif 382.66 KB
(田舎のぶどう畑にて(モンラッシェ))

目指すは「〇〇のような人間」


ー様々な活動をされているなかにある共通点や共通した価値観はありますか。

    まさと(@Masato )ともいつも話してるんですが、そこに「オモロー」があるかどうかですかね。あまりにリアル過ぎるとちょっと冷めるというか、ダサく感じるという、これまたこじらせて、捻くれた感性です(笑)。

    もし自分の人生が一遍の映画だとして、第三者として見てておもしろいなって思えるようには考えてます。だから観客として見てて予想できたり、つまらないなという方には行かないように、という意識はありますね。

    大学時代に部内恋愛が横行してたのですが、私は「あえて禁止はしないが、部内恋愛はダサい」運動の推進派でした。もし主人公がマネージャーと付き合ったり、働いてる病院の看護師さんに手をだすような映画とかドラマだったら、すぐ見るのやめますもん(笑)。何か壮大な伏線回収とか必然性があるなら別ですが!(※単にモテなかったいいわけでは決してない)

(モテなさそう)

ー未来や長期的な目標についてはどのように捉えているのでしょうか。

    未来を考える人にも2パターンあると思ってて。何かをしたいという「Do」で考える人と、どういう存在でいたいかという「Be」で考える人がいて、自分は後者。

    昔から「仙人のような人間になりたい」という謎のビジョンがあって、その美学に基づいて生きてます。勿論まだまだ修行不足甚だしいんですけど、10年前と比べたら最近は割りと仙人っぽくなってきたかなー、とは思ったりもします。

    なんなら早く髪も真っ白になって、ヒゲモジャで、どこで何やってるのかわからない、酒のんでてもお姉ちゃんくどいてても生々しくない、浮世離れした存在になりたい(笑)。

    だから10年、20年先なんて全く何も考えていないです。どうなっているか分からないぐらいが面白いなと思っているので。自分がオモローな存在であって、オモローな仲間に囲まれていればそれでいい、というかそれが最高。

    悲観的な意味ではなく、あまり現世に興味がないのもあるかもしれない。苦しいとか痛いのは嫌だけど、いつ死んでもいいとは常に思ってます。快楽的な、享楽的な意味ではなく、今を生きるというか。

    人生は壮大な暇潰しでしかないので、このでっかい暇をどうやって潰そうかなと考えたら、どうせなら面白い暇つぶしの方がいいじゃんくらいの感覚。有意義なことをしなきゃいけないとかは年々思わなくなって、別に今が楽しければ何をしててもいいじゃないか、と思ってます。世もすなるところの「Seize the Day」。

    結婚したり、子供作ったりするのも、みんな暇に耐えられなくて、自分でコントロールできない不確定な要素を無理に人生に組み込んでいるんじゃないか、みたいな話を独身貴族業界の先輩で世界NO1フーディーのたけさん(@浜田岳文さん)と温泉でしてたら、通りかかったナオさんに「おまえらそういうとこだぞ」と言われた思い出が蘇りました(笑)。

353850852_285366950726191_528056565780754951_n.jpg 1.91 MB
(日本酒@松本日出彦と焼酎@黒木信作、を作ってるマブダチと3密)

ー今興味があることや好奇心が湧いているものは何かありますか。

    前述の通り、人生のトッププライオリティを「自由」にしてみる、という実験をここ5年くらいしてるんですが。
    振り返って思うのは大抵のことは割となんとかなるし、なんとでもなるし、なるようにしかならないな、ってことですね(笑)。

    そして最近感じるのは暇つぶしとはいえWell beingが大切ということです。

    たまたま自分に医療のベースがありますが、まずは心身ともに健康であることは一番の土台じゃないですか。そこにサウナとか食べ物とか飲み物、ファッションなどを含めて、自分の持っている知識やネットワークを組み合わせて、周りの人の人生を豊かにする役に立ちたいという想いが染み出してきた

    ジョブズの有名な言葉で、「Connecting the dots」のように、過去にばらばらに点で置いていたことが、振り返ってみるとその軸で繋がってきたかなという感覚があります。

    興味があって、まだ心理的なハードルが高くてやってはいないけど、今後どこかでやってみたいなと思う事は小説を書くとか、曲を作るとか、ネタを書いて誰かとコンビを組んで漫才をやるとか、そのようなアーティスト的な表現ですかね。直さんにのっかって鮨とか料理とかお酒も、振る舞う側にもまわりたいです。

    無目的にただただインプットばかりしてきた人生なので、なんらかの形でアウトプットを増やしたい気持ちが芽生えてきたのかもしれないです。あとシンプルに好きな人たちの役に立ちたい。

    AIも発達してきてハードルも下がってきているから、それこそ波が来たなって思ったら色々やってみたいですけど、今は機が熟すのを待っている感じですね。(※腰が重いことの言い訳)
   
    そしてなんやかんや結局「人間」が一番面白いコンテンツなんですよね。色んな人と会ってサウナに入って、お酒を飲んで、色んな話をするのが一番質の高い、豊かな暇つぶしだと思っているので、それが変わらず最優先事項です。
 
353230099_3472960142968703_605504018347463564_n.jpg 831.64 KB
(暇つぶしに付き合ってくれる、デザイナーとかレスラーとか)

    そもそも前提として声をかけてもらえたり、自分からの誘いを受けてもらえるような人間でいることも大事。その為に、ナオさんの言うところの「コントリビューション」は意識しています。

    大人数の会だと今日はボランチで、中盤の低めの位置で守備を固めつつ、パスを配給するポジションだなとか、その場での役割を考えてチームに貢献しようと考えてます。だから人数が多いときは相対的にポジションを見つけやすいけど、一対一は選択肢が少ないから苦手なんです(笑)。

    あと最近は自分も誘う側にまわろうとも意識はしてます。誘われるのを受動的に待つというより、自分が幹事側にまわって色んな人に声を掛ける。そうすると逆にまた誘われやすくなるし、誘う側の大変さも分かるんですよ。

353952674_688530939689572_7330865284018155325_na.jpg 1.91 MB
(ボランチとトップ下。いわゆるゴールデンエイジ)

ーどのような方を面白いと感じることが多いですか?

    うーん…情報量の多い人ですね。初対面の人によくする質問だと「最近何にお金とか時間を一番使っていますか?」とか、「今から1時間何かについて語ってくださいと言ったら何について語りますか?」とか?

    それでパッと一時間語りだす人、狂気を感じておもろくないすか?(笑)

    多くの人はそんなものはありませんと言うんですけど、本人が意識していないだけでうまく引き出せば実はいっぱいあったりするんですよ。

    結局、好きなものについて話すときにめっちゃ早口になってずっと喋ってるような、オタクみたいな人が好きなんでしょうね。自分もオタクだからオタクの話を聞いていたい(笑)。

354071819_779743146952396_2505585958529068340_na.jpg 508.36 KB
(情報量の多いサウナオタクの仲間たち)

同じ感覚を持つ「仲間」ができる、それがHonda.Lab


ーHonda Lab.も3周年を迎えましたが、思うことや変化したことはありますか?

    実はこう見えて、ラボではモデレーターリーダーという不思議なポジションでして・・・

    立ち上げ初期からナオさんに「モデレーターよろしく!」と言われ、その後具体的な指示は一切なく、今でも立場がよく分からないまま、関わらさせてもらっています。こうやって分不相応にインタビューなんかもしてもろて・・・これもひとえに受け入れてくださってる寛大なメンバーの皆様のおかげです!

    自分のイメージでは、ホンダラボがナオさんがMCをやっている大型バラエティ番組だとしたら裏回し的な、ナオさんが指揮者のオーケストラでいうコンマスみたいな、あとガヤで突っ込んだりポジションだと思って、勝手に楽しみながらやらせてもらっています。いまんとこ注意指導は入ってないので一応大丈夫なのか?(笑)


(モデレーターガールズチーム)

    Honda. Labでは立ち上げ時期が人と会いにくかったコロナ禍だったのもありますが、そんな中でも繋がりを維持どころか拡大できましたし、会える人のジャンルの幅は飛躍的に広がりましたね。

    しかもナオさんのフィルターを通しているから、最初にお互いに探るところが少なく、共通の感覚を持っているから距離が縮まるのが早いなとも思います。
   
    あとメンバーには経営者の人が多いので、自由度の高い人が多い。平日から2泊3日で知床に行って、40〜50歳のおじさんグループで流氷の上を歩いて、お互い穴に落としあってキャッキャはしゃぐみたいなことはあまりないじゃないですか(笑)。
       

(流氷の隙間に落ちた殺し屋)

大人になってからわかりやすい利害関係ではなく、同じ感覚の仲間や友人ができるというのは非常に貴重で稀有なことだと思います。

(仲良しビジラボメンバー)

ー最後に、Honda Lab.の方たちへメッセージをお願いします!

    せっかくHonda.Labに加入という素敵なアクションをしたのに、そのままやや受動的になっている人が多い気がするのがもったいないな、とは思ってます。もちろんコミュニティチーム含めて個別に声掛けたり、なるべくリアルイベント増やしたり接点を増やす事は心がけてはいますが。

    もっと自分からなんでもいいから発信したり、イベントに参加したり、それこそ自分でイベントを立ち上げてみたりとアクションを起こした方が楽しいのにな、とは思います。みんな勝手にアクションのハードルを高くし過ぎているのかとも思います。

    自己紹介とかで「何者でもありませんが」って書いたり言ったりする人は多いですが、そもそも誰も何者でもないわけで。わたしなんてただの酒呑みサウナおじさんですし(笑)。

    なんか凄いインパクトの大きいことをしなきゃとか、役に経つ発信しなきゃとか思っている節があるのかも。そう思うことも大事ですけど、意外と、昨日読んだ本が面白かったとかでも十分いいと思います。それを見た何人かは読んでみようと思って、読んで面白かったらそれで十分コントリビューションです。意外と自分で当たり前だと思ってることが誰かの役に立つこともある

    小さくてもなにかアクションをしてメンバーに関わって、自分の役割やポジションを見つけた方が楽しいし、なんらかの形で信用貯金が貯まっていき、結果自分に返ってくるんじゃないかなとは思います。

    みんなのブログにコメントをまめに書いたり、リアクションしたり、FTで話しかけてみたり、そんなことの積み重ねでも十分だし、意外とそういうところをみんな見てますよね。

    チバタク(@チバタク )なんてそれだけで今のポジションまで上りつめたし(笑)、こうやってインタビュー企画して、実行して、文章にしてくれてるライターチームとかも素晴らしいコントリビューションだし!

    モデレーターという俯瞰したポジションから全体を見てても、積極的にアクションを起こして活動している人たちの方が楽しそうにみえるので、ぜひ自分でなんらかのポジションを見つけて欲しいなとは思いますね。

    とにかくコントリビューションのハードルを下げて小っちゃいアウトプットをいっぱいしていこうぜ、という。自分もそうするように心掛けてます!

    困ったらナオさんはじめ、コミュニティメンバーとか古参メンバーに気軽に声掛けてみてください!基本的にみんないい人なんで!

あ、でもわたしはもうこのインタビューでお分かりの通りオタクシャイボーイなので、どこかで見かけてもそっとしておいてくださいね(笑)。

古いシャンパンとか知的美女は苦手なので、その辺お見知り置きのほどよろしくお願いいたします!(まんじゅうこわい)


(モデレーターボーイズチーム)


今回の「Honda Lab. SPOT LIGHT」では、医師免許を持ちながら、食からサウナに至るまで多方面に活躍する塩谷さんのお仕事のお話、思考や根っこの価値観など、様々なお話を伺うことができました。塩谷さん、貴重なお話をありがとうございました!

今後もHonda Lab.メンバーへのインタビューを実施していきます。お楽しみに!

interview  @しゅーへー  @みぃ
Text by  @しゅーへー
Support. @Yasuto  @Kei  @まいまい