第二十一弾は、フリーランスとしてPRコーディネーターをされている(@CHIAKI  )さんにお話をお伺いしました。コントリビューションランキングにもランクインされた、千秋さんが大切にされている価値観、また現在の仕事に至った経緯とは?

  フリーランスのPRコーディネーター。企業広報・マーケティングのコンサルティングやイベント企画。 ハワイとワインをこよなく愛する、ゆるラン愛好家。プライベートでは、カヌー・ワインと幅広く活動中。 フリーランスのPRコーディネーター。企業広報・マーケティングのコンサルティングやイベント企画。 ハワイとワインをこよなく愛する、ゆるラン愛好家。プライベートでは、カヌー・ワインと幅広く活動中。

フリーランスになったキッカケは、こんなところから!

―まずは、現在のお仕事についてお伺いさせてください。

    個人事業主で、フリーランスのPRコーディネーターという肩書きを名乗ってお仕事をしています。メインのお仕事は、物流不動産開発を行っている外資系の会社でのマーケティング活動です。メルマガの原稿やウェブサイトの原稿を作ったり、そのページ作りのディレクションを行っており、ウェブを含めた、何らかのツールを介したお客様とのリレーション作りのお仕事をさせていただいています。

 基本的には、ほぼ常駐するような形でお仕事をさせていただいています。それとは別に単発でのお仕事を依頼された場合には、メインの仕事に支障がない範囲でお手伝いしています。単発の仕事は、友人や昔の仕事のご縁からのお声掛けをいただいたり、Lab.の方から機会をいただくこともあります。

―個人事業主としては、何年目になられるのでしょうか。また、フリーランスになられたきっかけについて、教えてください。

    会社員を辞めたのが2014年のちょうど3月なので、今年で10年目になります。独立したくてサラリーマンを辞めた訳ではなく、最初は、会社員時代にやっていた仕事、ウェブメディアの事業を会社から事業譲渡していただくような形で当時のメンバーと独立をしました。その新しい法人とは業務委託契約とし、最初の1年目は元の会社からお金を少し入れてもらっていて、なんとかやれていたのですが、その支援がなくなった途端に、一気に事業が立ち行かなくなりました。その時に、自分の生活も危うくなり、慌てていろんなところに仕事をくださいとメディア事業以外の仕事を色々なところから受けるようになり、結果、今に至っています。なので、独立しようと思ってしたのではなく、そうせざるを得なくて個人事業主になりました。



―事業譲渡自体は会社の意向だったのでしょうか。
   
    そうです。言葉を選ばずにいうと、全然儲かっていない事業だったので、会社の中ではこの事業を継続できないという状況でした。ただ当時、自分たちはもう少し頑張りたいという想いがあったので、譲っていただいて、外でやらせてくださいという形で始めました。
    1年で事業が立ち行かなった時に、普通に転職活動もし、また会社員に戻ろうとも思ったのですが、年齢的なことやそれ以外にもいろいろあって、なかなかいいお話にはまとまらず、そうこうしてるうちにご縁を頂いてフリーランス向けに案件を紹介してくれるサービスで今のクライアントを紹介していただきました。本来はプロジェクト単位、3ヶ月単位か、長くても半年ぐらいの活動が多いのですが、お互い相性がよかったのか、結果的に続けさせていただいています。
   
    正直、家族がいたので、住むところ、食べることに困っている訳ではありませんでした。ただ、危機感みたいなのがない反面、仕事を通して社会と関われてないことで、それこそ社会から必要とされてないんじゃないかという思いを抱えていました。1つ仕事が終わって、はい、ありがとうございました。じゃ、また機会があったらというのが、自分には精神的に辛いところがある状況でした。その時は、仕事というか役割を与えられて、それに応えていきたいという想い、社会とつながりたいという想いの強さで何とか乗り切ることができました。そうしなくてもおそらく、生きていけると思うのですが、そうしたい、そうじゃないと自分が落ち着かないという気持ちがありました。

屋号である「Huit」は、フランス語で数字の「8」を意味しているとのこと。名刺も「8粒のブドウ」がモチーフ。
―会社員のときとフリーランスになられてからと、お仕事で変わったと思う点はありますか。

    フリーランスになってメリットに感じたのは、会社員のときにあった、人事査定等、仕事以外でやらないといけない面倒から解放されて、より面白いコンテンツ作りや新しいアイデアを試すところに注力でき、楽しいと感じられたことです。一方で、デメリットとしては、やはり事業や会社の方針に関してはあくまでもクライアントの意向が全てなので、少し違うんじゃないかと思っても、外部スタッフの意見でしかないため、もどかしさを感じるところです。

―情報はどのようにをキャッチアップされているのでしょうか。

   
それこそ、Honda Lab. のみなさんと喋ること、それが非常に自分にとっては新しい気づきになっています。みなさんと喋る中で出てきた、聞きかじった情報を自分でも調べています。だから本当にHonda Lab.に入って、全くバックグラウンドも仕事のフィールドも経験値も違う方たちとフランクにお話ができることに、とても刺激をいただいています。

―「伝える」お仕事のときに、特に気をつけられていることはありますか。

    クライアントとのお仕事に関しては、自分のスタンスとして、第三者、外部スタッフというところを非常に意識しています。中の方にしか分からない表現や、前提の端折り方みたいなことはしないように、客観的に見ても前後のいきさつが分かる伝え方を意識しています。
    今のクライアントは、BtoBビジネスなので、業界の中で認知度がある会社様にはなるのですが、なかなか一般の認知度、まだ出会ってないお客様とどうやって出会ったらいいかということが永遠のテーマです。そういったことをどうすれば広げられるか、別の角度からアイデア、アンテナを張っておいてとクライアントにも言われています。

コミュニケーション能力抜群!人とのお付き合いで意識していることとは?!

―コミュニケーション力の高さは、昔からになるのでしょうか。Honda Lab.でもコメントやイベントでのコミュニケーション等、いろいろな方とお話されているイメージです。

    あまり自分ではコミュニケーション能力が高いとは思っていないです。何か面白そうなことがあったら飛びつかずにはいられない、自己顕示欲が強いのもあるので、少しでも知っていることを発信してる方がいたら、それがナオさんであろうがが、他の方だろうが、あまり前後を考えずに言葉にしたくなるところはあるかもしれません。こんなこと言ったら失礼かな、こんなこと言ったら驚かれちゃうかなという、フィルターが1個外れている気がします。一応自分なりには考えているつもり、やっているつもりなのですが、他の方から見ると、厚かましさ全開みたいなのがあると思います。でも、私は、厚かましさは商売道具だと思っています。私がこれでただの寡黙でみんなの後ろから言いたいことも言えないような方だったら、いる意味がないと思っています 笑。これはもう、生まれた頃からの性格です。

―普段、人とのお付き合い、お仕事で気をつけていることはありますか。
   
    やはり、「楽しさ」でしょうか。仕事をしていることも楽しいと思っています。評価が分かりやすいですし、仕事とはいえ、面倒くさくていやだな、手を抜きたくなるなみたいなこともありますが、ちゃんと情熱をかけてやればそれが目に見える形で戻ってくるからです。プライベートでも「楽しさ」を大切にしています。ただ、これは独立、個人事業主になってからの方が強くなりました。どうしても自分の会社や自分の仕事だと、自分の価値観を優先したくなるけれど、少し、視点、視座を変えると自分が思っていることが全てではない、自分が見えていることが全てではないということに気がつきます。会社の方針についても言えないこともあるという話をしたのですが、私が見えている以外のことを見ている方たちが最終的にこっちの方がいいよねと話していることを後で知ることもあります。若いときは、自分が思っていることが一番効率よくて合理的だと思いがちだったのですが、最近はそういうこともおさまったと感じます。

    あとは、できているかどうか怪しいのですが、人の話を聞くことです。私だけかもしれないですが、どうしても自分はこういう人ですと言いたがりなのですが、そこはできるだけ押さえることを意識しています。結果、言ってることもあるんですけど 笑。

―人生で大切にされていることがあれば、教えてください。

    私は、楽しくなったり、テンションが上がったりすると、歯止めがきかなくなるというか、妄想がどんどん膨らんじゃうところがあるので、身近にいる私の夫、家族の意見や考えを聞くことを大切にしています。例えば、すごく盛り上がって、少しやり過ぎじゃないかというのも、家族に話すことで「あっ、そうかも」と気が付きます。特に夫からのアドバイスは聞くようにしています。毎日を一緒に過ごすパートナーでもあり、非常に信用しているので頼りにしています。

充実のプライベート!今、楽しんでいること、これからしてゆきたいこと

―プライベートで今一番楽しいと感じていることは、何ですか。

    ワインが元々好きなのですが、またワインの勉強を始めちゃったので、今は少しワインが辛くなっています。ワインに関しては、ワインそのものが好きという以上に、ワインを楽しんでいる時間だったり、空間だったり、会話だったり、空気だったりが楽しいです。最近、地元でカヌーで川下りもやっているのですが、少しでも速くと、ストイックになっている訳ではなくて、本当に集うきっかけでしかないと思っています。だから、プライベートでの楽しいことというのは、人と会って喋ることだと思います。



―ワインのメディアへの寄稿は今もされていますか。

    寄稿については、今サボっています 笑。ワインエキスパートをとってから、採用されるかどうか分からないけれど、一方的に書き送ってメディアに寄稿していたときは、いつかそういうワインの記事を書ける人になれたらと思っていました。ただ、なかなか片手間でやれるものじゃないなということに気がつき、今は、完全に消費者という立場でワインを仲間と楽しむという関わり方が一番合っていると思っています。実は近所でも昨年から瀬田ワイン部を立ち上げました。月に約1度、みんなでワインを持ち寄ったり、インポーター様をお招きして、ワインのレクチャーを受けさせていただきながら飲むイベントを行っていて、主催している訳ではなく連絡係を拝命してる形です。単純にイベントにお誘いして、参加人数をとりまとめて、勉強会含め、新しいワインを楽しむイベントを行っています。

ちあきさんが寄稿されている「アルコールパラダイス」はこちら


―カヌーを始められたきっかけはあるのでしょうか。

    話すと長くなるのですが、もともとふたこビール醸造所というクラフトビール屋さんが地元にあって、そこのファンランイベントに月に1度参加していました。その中の1人が二子玉川カヌー部の話をし始めて、何回か一緒に乗せてもらってるうちに、自分でも好きなときに乗りたいと思うようになり、ちょうどそのふたこビール醸造所の女性社長と意気投合して、2人で一緒に船を同じタイミングで買って乗っているかたちです。

■千秋さんが使われているボート
https://kokopelli.com/products/hornet-lite

 
―今、どのぐらいの頻度で使われているのでしょうか?
   
    コロナの時は本当に遊ぶ場所がなかったので、月に約2回程使っていました。さすがにコロナが明けてからは、一緒に乗っていたビール屋さんも忙しくなってしまったので、月に1度乗れればいいかなと思っています。今年、私は行かなかったのですが、毎年元旦に羽田の河口の方まで車で行って、そこから船を下ろして、川から初日の出を見るイベントを行っています。初めての方でもトライアルで、1度だけ体験することも可能です。



―これからの5年、10年、仕事、プライベートとでされたいことはありますか。
   
    仕事に関しては、与えられた役割、期待される人でありたいので、期待されたことにはきちんと返せるだけのスキルや、自分自身のブラッシュアップをしていく必要があると思っています。広報やマーケティングの仕事で、こちらから、こんなことを行った方がいいと仕掛けていくというよりは、課題があるからどうしたらいいですか?というご相談を受けることが多いので、そういったことにきちんと対応できるような人でありたいというのが目標です。5年10年と言わず、それはもう日々のことなのかもしれないですけれど、今後も取り組んでゆきたいです。
   
    プライベートに関しては、今二子玉川に住んで約25年程になるのですが、コロナ前まで私にとって二子玉川は寝に帰ってくるだけの街でした。コロナで家にいる時間が長くなって約3年、本当に地元のことを自分があまりにも知らないということに気づいたので、これからは地元のことをもっと知って、地元の街づくりに関わっていきたいと思っています。偶然ですが、カヌーを一緒にやっている方たちに地元のために活動している方も多いので、一緒に街の魅力を高めていきたいと思っています。

人によっては、難しいコントリビューション。私の思うコントリビューションはこれ!

―コントリビューションについては、どのように考えていらっしゃいますか。

    与えられるだけではなく、自分も与える側。もらってばかりの関係は、長続きしないから、ギブアンドテイク、きちんと与えられるものを自分の中で意識しつつ、何ができるのかな?ということを常に考えています。自分から積極的に関わっていく、楽しむことぐらいしか私ができるLab.への貢献はないと思っている部分があるのでそこは積極的にやっていこうと思っています。

―もし千秋さんが「貢献ってどうしたらいいと思いますか」と相談されたらなんと答えますか?

    正解かは分からないですが、毎月100万円寄付するのがコントリビューションですかといったら、そうではないと思っていて、自分ができる範囲、できることをやることとしか言えないと思っています。私自身もLab.のイベントにも行きたいから行っています。楽しんで、やりたいことをやること。やっぱり無理ですることは続かないと思っています。

―Honda Lab.入って変化したことはありますか。印象に残っているイベントがあれば、教えてください。

    自分の変化じゃないのかもしれませんが、若いみなさんとご一緒することが本当に楽しく、若い方からいただく刺激が自分にとっては、本当に重要になっています。変な話、同級生や、先輩たちと、話している方が楽ちんだったりしますが、敢えてそういうところからは離れて、若い方(若いというのを年齢で区切るのもよくないかもしれないですが)、知らないことを知ってる方たちと関わっていきたいと思うようになりました。

    印象に残っているイベントは、やはり御船山楽園のイベントだったと思います。時期的なこともあったとは思うのですが、あのタイミングで、リアルに長い時間、HondaLab.のみなさんと一緒に集まるのは初めてだったので、めちゃめちゃ楽しかったというのを覚えています。あとは、自分も10km走った、ホノルルトライアスロンの応援でハワイに行ったのも非常に印象的でした。家族や身内で行くハワイとはまた違う経験ができてよかったです。


2021年の御船山楽園ホテルでのイベント


―最後に、Lab.の方へメッセージをお願いします。
   
    いつもありがとうございますしかないです。本当に楽しくて、すごく魅力的で刺激的な機会や経験の場を与えていただいてありがとうございますというのが一番です。
    HondaLab.に入ってワインひとつとっても大越さんや、後藤さん含め、本当にプロ中のプロの方と直接会話できる機会があるということが、本当にありがたいことでした。他にも各地のLab.メンバーの方にその土地のオススメの場所を教えて頂けるのも大きいです。コトやモノ以上に人との出会いが本当に楽しみです。何か1つに集中してやるというよりは、そこにいる方たち、そこに来る方たちとの関わりを楽しみにしてるというのが大きいかもしれないです。走ることにしても、数値を重要視して速く走ろうとか1ミリも思っていないので 笑。

    また、今ワインの勉強中で辛いのですが、勉強とは関係なく、ワインの経験を増やしていきたいので、そういった機会があれば是非呼んでいただいて、一緒に勉強、経験をさせていただけるとうれしいと思います。何か私でお役に立てること、消費者目線、楽しむ目線でご一緒できることがあれば、是非お誘いください。あとは、最近のイベントで、新しく入った方のお名前とお顔が一致しなくて、何回もご挨拶にいってしまうかもしれないのですが、許してください。


今回の「Honda Lab. SPOT LIGHT」では、フリーランスでPRコーディネーターとして活躍され、プライベートでもワイン・カヌーと幅広く楽しまれている岩田千秋さんにお話をお伺いしました。@CHIAKI さん、貴重なお話をありがとうございました!

今後もHonda Lab.メンバーへのインタビューを実施していきます。お楽しみに!

interview・ Text by  @みぃ