敬愛するラボの皆様におかれましてはいかがお過ごしでしたでしょうか。


ときに、先日募集があったステキカク(素敵な企画の略)を覚えていますか



そう、新しくできた都市型旅館の宿泊体験プランです。

日頃の行いの良さによって当選したコミュニティマネージャーでフッカルのチバタクメンバーから、なぜか直々にご指名をいただきまして男性2名で暑苦しく行ってまいりました。


汗だくの漢旅。

何が起きても変じゃない。


そこでわたくしが、サウナ部の部長として、サウナ編のレポートを担当させていただきます。


全体編はチバタクメンバーのレポート参照



雑多な下北沢駅から乗り継いで一駅。

世田谷代田駅から徒歩一分というロケーションに、黒を基調とした建物が現れます。

期待を胸に暖簾をくぐり、ほのかに薄暗い異世界へといざなわれます。


フロントスタッフの丁寧な対応でチェックインをしたあとは、すかさず、くちあけで無人の大浴場へ向かいます。



まずはラウンジに入ることになります。


とても贅沢な空間の使い方で、ここですでにちょっとととのいます。



カードキーで男湯の扉をあけ、進んでいきます



漢数字のロッカーにも美学を感じます。
愛する三十七番は残念ながらありませんでした。

クリーンでモダンな洗面スペース。
もちろん給水器もあります。(浴場入り口からはちょっと遠い位置)



賢明な皆様は前の写真ですでにお気づきでしょう。


そう、ドライヤーや送風機はすべてあの、「世界のダイソン」。


細部へ拘る施設側の美学がここにも現れております。


神は細部に宿る、と偉い人も言ってましたね。


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さてそろそろ浴室へ入りましょう。


脱水予防のため事前の水分補給をしっかりと行い、小さいタオルを手にいざ出陣。
(小さいタオルはおそらく背中などを洗うためのもので、細長く固め。)

まずは洗い場でしっかり頭の先から、足元まで体を清めます。


可能であれば歯磨きをして口の中までととのえておけるとなお良いでしょう。

大事な作法です。SAHO。


この日は少し体が冷えていたので、箱根・芦ノ湖温泉の源泉から運んでいるという温泉で「湯通し」を行い、深部体温を軽度上昇させておきます。


この工程を加える事により、サウナ室で早い段階から発汗がおこり、深部体温が上がらないうちに顔がのぼせて出てしまう、というリスクを軽減させることが出来ます。


入室してすぐの揮発熱によるロスを減らすため&設備をなるべく濡らさないためにしっかり体の水滴を拭き取ったらいざサウナ室へ。


無音。

間接照明。

いわゆるメディテーション系。


新しい木の良い香りが充満する素晴らしいサウナ室です。


以下データ&所感です。


(セッティング)
・温度は80~90度の中温

・かなりの頻度でオートロウリュが行われるため、湿度も適度に保たれている。

・都内でもかなりクオリティの高いサウナ室といえる。

・人がいないときを見計らって、壁にお湯をかけると木の匂いが引き立ちます。(湿度は十分なのでやりすぎないように注意)


(水風呂)

・サウナ室を出てすぐ。壺形の水風呂。導線はよい。

・表記は20~21℃とややぬるめだが、体感的にはもう少し低く感じる。

・1−2人入ればいっぱいくらいの小さめ。


(※女子サウナは「スチーム&水風呂無し」との事です。無念。)


サウナ室では暑さを我慢する必要は全くなく、「出たくなったら出る」で良いのですが、脱水状態や体調なども反映される「脈拍数」を参考にすると良いでしょう。

ちょっと運動したときくらいの負荷を目安にしてください。
120回/分前後が標準でしょうか。


そして最も大事なマナーとしての、水風呂に入る前のかけ湯(水)は決してお忘れなきよう。


業界では「かけず小僧」「ビチョンセ」「汗流しカットマン」などと呼ばれ、最も蔑視される行為です。


意外と理解されていないのですが、水風呂に入るのは深部体温を下げる目的ではなく、体表面の毛細血管を収縮させ、サウナ室内で体の深部に溜めた熱を閉じ込めるためです。


よって基本的にはあまり長時間入る必要はありません。

温度や外気の状況にもよりますが、おおよそ1〜2分でしょうか。


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そしてメインコンテンツかつサウナの本質である外気浴(休憩)の時間です。


ここでも外に出る前に、また体の水滴をある程度拭き取ります。
揮発熱による急激な体温の低下を避けるためです。


素晴らしい露天風呂&ととのいスペース。

薄暗がり空間の中に、ベンチが二脚セットされており、柔らかい間接照明と正面から入ってくる自然光が茶室を想起させます。


ゆるやかに入ってくる風に吹かれ、ととのえ親方のいうところの「地球からの愛撫」を感じます。


全身の産毛を、ソフトタッチで撫でられる感覚です。


そして、サウナ室と水風呂の温熱刺激により分泌されたアドレナリンが、まだ血中に残存した状態での副交感神経が高まった状態である「ととのい」タイムが訪れます。


集中しながらも、副交感神経が活発化するという生体的にはアンビバレンツな状態であり、スポーツにおけるZONEと呼ばれる現象に近いとも言われております。

(※ZONEはゾノではありません。いじめカッコ悪い)


このあたりの理屈の詳細はこちらを参照いただければ 



サウナ→水風呂からの休憩という行為は、生存本能的には「死」を感じる高温・低温の極限状況からの解放ですので、脳内ではオキシトシンやβエンドルフィンなどの安堵・幸福に関係するホルモンも分泌されます。


またDMNと呼ばれる、脳内でぐるぐるとループしてしまう回路もいったんリセットされますので、PCでいうところの強制再起動を行ったような状態となり、溜まっていたキャッシュも消え、脳のメモリが解放されサクサクと稼働するようになります。


いわゆる「リブート」「リトリート」効果です。


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外気浴で体が冷えた場合は、また温泉に入るもよし。そのままサウナに入るもよし。

そこは各自の状況と目的に合わせて調整してください。


このサウナ→水風呂→休憩、の工程を2〜4セット繰り返します。


最後はお風呂→一瞬だけ水風呂で毛細血管を収縮、という状態で締めることがわたくしは多いです。


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浴室から先程のラウンジにもどると、冷凍庫の中にアイスがおいてあります。


食べるもよし、食べないもよし。


副交感神経優位になると、胃腸の動きも活発になるので、きっとお腹が空いていることでしょう。


さらに、正しいルーティーンを行うと前述のリブート効果もあり、右頭頂葉の感覚野が活発化することが分かっており、視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚などが鋭敏になります。


音がよく聞こえ、光が眩しく感じ、食べ物が美味しく感じます。


また発汗で失われた塩分や、体温コントロールのためTCA回路に負荷がかかるからか、塩味/酸味のあるものを体が欲する傾向があります。


よってわたしはサウナ後には


・レモンサワー × 焼き鳥(あるいはもつ焼き)

・ジンソーダ × スパイス料理

・ナチュールワイン(酸があるもの)× 野菜料理

などを好んで摂取しております。


この日もサウナ後には街に繰り出し、ひたすらレモンサワー(と牡蠣)を貪ったあと、部屋でINU様から仕入れたナチュールを飲みながら夜が更けていきました。


(目眩く魅惑の夜)




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(鳥の鳴き声)


おはようございます。


快適なベッドでだらだら寝ていたい気持ちを押さえて、朝ウナのためになんとか起き上がります。


ちなみに朝ウナに限りませんが、サウナはできるだけ食事前に入るのが望ましいです。


食事をしてしまうと消化吸収のため、胃腸に血液が行き自律神経のリソースがもっていかれますので、サウナ時の体温調節側がうまく回らず、「ととのい」にくくなるためです。


また先程も説明したとおり、サウナ後の方がご飯も美味しくなることも理由の一つです。


朝はそのまま仕事など活動することが多いので、夜と比べると比較的交感神経優位に仕上げる目的で、休憩時間短めのキレのよい2セットなどにすると良いかもしれません。


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そんなこんなで駆け足のレポートとなりましたが、少しでも皆様のお役にたてば幸いです。

最後になりますが、このような機会を作ってくださったナオさん、UDX 黒田社長、また場内指名をしてくれたチバタクメンバーに深謝いたします。


日帰りプランもあるようなので、今後わたくしも積極的に利用していきたい、素晴らしい施設でした!

地球の全てに感謝!
(ととのうとやたら平和主義者になります)




all photo by 塩山紀信