【Honda Lab】メンバーの素顔と活動にフォーカスを当てるインタビュー企画「Honda Lab.SPOTLIGHT」をスタートします。

初回となる今回は、北海道のサウナ二大巨頭「北こぶしリゾート」桑島敏彦さんと「森のスパリゾート・北海道ホテル」林克彦さんにお話を伺いました。

第一弾は、「北こぶしリゾート」桑島敏彦(@とし )さんのインタビューをお届けします。

北こぶしリゾート    専務取締役    桑島敏彦さん
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1981年、斜里町ウトロ生まれ。2004年札幌国際大観光学部卒、大学卒業後、オーストラリア留学を経て旅行代理店に入社。2005年に知床グランドホテルに入社し、経営に参画。北こぶし知床ホテル&リゾート、KIKI知床ナチュラルリゾート、知床夕陽のあたる家ONSENHOSTELを運営する北こぶしリゾートにて専務取締役を務める。

世界に誇るネイチャーリゾートへ

ーラボメンバーの中には、北こぶしリゾートや桑島さんのことをご存知ない方もいらっしゃると思いますので、これまでの経歴やホテルを経営することになった経緯を聞かせてください。

北海道の一番東知床半島の斜里町ウトロにて3つの宿泊施設を営んでいます。世界遺産の玄関口にあり、ホテルから車で1分2分ほど走ると世界遺産に着きます。

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創業は1960年。香川県の農家だった祖父が農業をやめ、この地で5部屋の「桑島旅館」を始め、今に至ります。兄が3代目の社長で、私が専務を務めています。私は1981年生まれの40歳です。斜里町生まれで札幌の大学卒業後はオーストラリアに渡り、東京の旅行会社で勤務したあと、2005年に知床に戻ってきました。2005年といえば、知床が世界遺産に指定された年でもあります。創業者である祖父は世界遺産に指定された1ヶ月後に亡くなり、葬儀で帰省していた際に現在の会長である父親から話をされて、その2ヶ月後には知床に戻ってきました。戻ってきた当時は、世界遺産に指定された影響で観光客が一気に増え、180部屋しかないのに300部屋の予約をとるなど、混乱した状態のときに戻ってきました。

混沌とした状況でしたが、戻ってきてからは兄と二人三脚で宿のことだけを考えてきました。まず初めに意識したのは「温泉地イメージの脱却」です。当時、知床は「ウトロ温泉」を全面に押し出してPRをしていました。でも私たちとしては、次のステップに進むために、そのイメージを変えたかったんです。温泉であれば、北海道には登別温泉や定山渓温泉があります。北海道に限らず、関東だと箱根、熱海などがありますので、温泉にいきたいのであれば、そちらに行っていただければ良いと思うんです。私たちとしては、自分たちにしかできないものとして、知床の自然と共生したネイチャーリゾートを作ろうと。そこで社内ビジョンにもなっている【世界に誇る北のリゾートになろう】が生まれました。
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短期留学ができるほどの長期休暇を取れる環境を整え、優秀な人材を知床に

知床には世界に誇る自然はありますが、正直それ以外は何もありません。娯楽施設もなければ、チェーンのカフェもありません。1番快適なものに触れられる場所がコンビニエンスストアです。そのような場所に優秀な人を集めなければ宿はやっていけません。ですので、優秀な人に集まってもらうことに今1番力を入れています。観光業というのはオンとオフの売上の差が激しいため、逆にその差を利用しようと考えました。現在は3つの宿泊施設を運営しており、1つのホテルは年間営業をしていますが、2つ目のホテルは年間100日が休館日です。最後の宿に関しては夏しか運営していません。そうすることで、希望者は、冬に例えば30日間の長期休暇を取得できるようにしています。年間公休数を可能な限り増やして、スタッフが学習したりできる時間を確保できるようにしています。実際に短期留学に行くスタッフもいます。地元だけだと、新しい発想をできるような面白い人材を集めるのには限界があるので、知床以外から面白い人材に集まってもらえる工夫をしています。

「そんなことできない」から生まれたアーティスティックな流氷サウナ

ー人材を集めることに注力する以外に、ホテルをはじめとする施設などはどのように変えていったのでしょうか?
面白い人材に集まってもらう戦略を取る一方で、サウナの破壊力は凄まじいなと感じています。当初はネイチャーの軸しかありませんでしたが、サウナを作ったことによって全く違うお客様にご来館いただけるようになりました。ことの発端は4、5年前。ととのえ親方と出会ったことからサウナ作りが始まりました。4、5年前もサウナには入る方でしたが、毎日入るほどではありませんでした。でも、ととのえ親方から「あれはヤバいからなんとかしなよ」と言われていたんです。TTNEさんにアドバイスをいただきながら、アートチームとも協力してサウナづくりを本格的に始めることになりました。

私個人としてもアートが好きで、会社でもアーティストとコラボをしていることもあり、サウナにもアート的な要素を入れたいと思っていました。チームで相談しているうちにウネウネした木でサウナを作ろうとなったのですが、初めは難色を示されたんですね。サウナのような乾燥して、室温の高いところにウネウネした木を入れると、木の形状が変わってしまって安全面から考えてもリスクしかないと。でも、良い会社さんとの出会いもあり、妥協せずに取り組み実現をしました。そうして生まれたのが2種類のサウナです。ひとつは、ウネウネした木で作られている「UNEUNA(ウネウナ)」です。

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もうひとつが、流氷をイメージしたカクカクした木で作られた「KAKUUNA(カクウナ)」です。
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2021年6月には改装をして、サウナ内のBGMも、サウンドアーティストの松本一哉氏が知床で環境音との即興演奏による録音・制作したドキュメンタルな音源を使用しています。また、いずれのサウナもすべてヒノキの木で出来ていて、30分に1度ロウリュが自動で流れます。
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そして最大のウリは流氷を見ながらサウナに入れることですね。
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毎年1月中旬から3月中旬頃まで流氷が流れてくるので、毎年その時期が楽しみです。サウナを作り始めた当時は、ピンときていませんでしたが、今となっては、ととのえ親方の先見の明に感謝しかありません。

世界に誇るネイチャーリゾートになるために

ーこれまで様々な変革をされてきたと思いますが、今後さらに取り組んでいきたいことを教えてください。

「世界に誇るネイチャーリゾート」を実現するためには、さらにネイチャーアクティビティに力を入れていきたいと思っています。夏は森の中を歩く「ベアウォッチング」、船に乗ってクジラを見る「ホエールウォッチング」など、さまざまなアクティビティがあります。

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そして冬には、わずか1、2ヶ月の間に毎年1万人以上が参加する「流氷ウォーク」があります。

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こうしたネイチャー系のアクティビティをもっと増やしていきたいと思っています。

あとは「食」の分野ですね。包み隠さずお伝えすると、正直、ラグジュアリー層のお客様にオススメできるレストランがまだないんです。1500人ほどの街ですので、実は排他的なところもあって、面白い人が来たとしても根付きにくい部分があるのですが、そこも含めて変えていきたいと思っています。若い才能のある料理人の方との接触が少しずつ増えてきているので、そういった方々を受け入れて、もっと面白い地域にしていかなければいけないと思っています。

夢を実現するために一緒にコラボできる人と出会いたい

ー最後に、Honda Lab.に期待することを教えてください
別に何かを求めているわけではなく、自分次第とも思っています。30代は徹底的に宿のことをやってきて、次のステップに行きたいと思っていまして、これまでと違う人脈の中に入りたいなという気持ちがあって。この中から色々なお付き合いが生まれ夢のために一緒に何かをできる人と出会えたらと思っています。昔から2つの目標があって、ひとつは「多拠点生活」、もうひとつはムツゴロウ王国のような「動物王国をつくること」です。その二つを叶えるためにもHonda Lab.は魅力的に映りました。何かしらの形で皆さんと一緒になってコラボできたら嬉しいなと思っています。


流氷サウナはまさにこれからがシーズン。次回ご紹介する「森のスパリゾート 北海道ホテル」さんも絡めてサウナ聖地巡りのツアーなどもできると楽しそうですね。

今後も、【SPOT LIGHT】は定期的に更新していく予定です。Honda Lab.メンバーへのインタビューを実施していきますので、どうぞお楽しみに。

Text by @Yasuto
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